ビートルズとは何だったのか?
このテーマは浅いようで深い。
単なるイギリスの田舎バンドがアメリカを始め、世界中のファンを惹き付けた。
そう言ってしまえば終わりだろう。
だがビートルズがそれだけ売れたのには何か大きな理由があるはずだ。
理由のない、単なる偶然ではこんなにも爆発的に売れ続けることはないからだからだ。
ジョン、ポールの大天才が同じリバプールで出会ったのは偶然といえるかもしれない。
だがジョンのバンドにポールを誘ったのは、偶然ではない。
ジョンは迷ったという。
ポールがこのバンドに入れば、戦力的には確かに強化されるだろう。
だがポールは自分の今の地位を脅かしそうなほどの才能を持っている。
このまま、バンドの中のリーダーでいるか?
ポールを入れて、バンドを強化するか?
ジョンは後者を選んだ。
当時のジョンは高校生である。
その年で最高の判断をした。
これはジョンの最高の功績といえるかもしれない。
実際、ジョンはヨーコに
『僕の最大の功績はポールを発掘したことだ!』
といっている。
ビートルズの骨格ができて、その後デビューすることになるわけだ。
当時のビートルズの曲は聞いたことのないような曲であった。
そして、すべてがオリジナルである(一部カバーもあるが、ラバーソウル以降はカバーなし)。
多くの大人は雑音と呼んだ。
今の若い方には信じられないだろう。
それは今のミュージシャンのすべてがビートルズの影響を受けているからだ。
爆発的に売れること。
これはマーケティングの世界ではイノベーションという。
既存の製品を改良しているうちは、その業界で大ヒットは出ない。
コンピュータを例にすれば、
パソコンからノートパソコン、そして、スマートフォンの大ヒットがある。
音楽の世界もビートルズのようなロックミュージックは当時マイナーな存在であった。
当時は軽音楽のようなものだけがはやり、若者たちの不満がたまっていたのではないか?
曲の良さはもちろんであるが、これだけ多くの支持を得たのは時代の背景が大きい。
音楽業界に抱える、若者へ提供するコンテンツの圧倒的な空白。
それがビートルズにより100%になった。
これこそ、ビートルズだと思っている。
求められているコンテンツを提供したビートルズには、頭が下がるばかりである。
ビートルズを聴いたことのない方は、まずは全米ナンバーワンヒットだけを集めたアルバム『1』を聴いてみることをおススメする。
これで心が動かない人はいないと思う。
それほど、気合の入った曲ばかりである。
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